昨年夏にこの3月でジャニーズ事務所を退所し裏方として、新しいスタートを切ることを発表しているTOKIOの長瀬智也さんが主演の「俺の家の話」が、1月22日(金)からスタートした。
初回は、平均世帯視聴率11.5%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)というスタート。
今回は、元人気プロレスラーが、親の介護のためにプロレスの世界から能の世界に戻るという設定で、周りを取り巻く人間関係や、11年ぶりのタッグとなる長瀬×宮藤の王道のホームドラマの快作になる予感。
「俺の家の話」第1話のあらすじ
二十七世・観山流宗家であり、重要無形文化財「能楽」の保持者であり、人間国宝にまでなった観山寿三郎(西田敏行)を父に持つ、寿一(長瀬智也)。
寿一は、幼少期から能楽の稽古をして4歳で才能が開花し、将来は二十八世となる、ほぼ人生を約束されていたが、どうして自分が跡取りなのか?そんな疑問を持ちながら、父との会話が無くなり、いつもはーとかほーとか能の話ばかりをしている大人に囲まれて育った。
そんな中で、寡黙で厳格な父が、唯一子供のようにはしゃぐ姿を見たのは、共通の話題となったプロレスだけだった。
親に誉めてほしい、そんな思いを持ちながら、17歳でプロレス界の門を叩き、プエルトリコチャンピオンにまでなった。
そんな寿一がリングの上で、試合中に父親との回想シーンを思い出しながら、戦い終わったところに、父親が倒れたと知らせが届き、コスチュームとリングシューズのまま病院に駆けつけると、そこには妹・舞(江口のりこ)と弟・踊介(永山絢斗)、そして、これからのカギになる予感のヘルパー・さくら(戸田恵梨香)がいた。
25年ぶりに実家に戻った寿一を前に、妹・舞と弟・踊介は相続や跡継ぎ、遺産の話をはじめ、寿一は戸惑う中で、病院に戻り、跡を継ぐと寝ている寿三郎に向かって宣言する。
プロレスラーを引退し、父の介護と実家を継ぐことを決め、引退試合が終わり、控室で断髪式ならぬ前髪を切った瞬間に、まさかの父・寿三郎が退院したという知らせが舞い込む。
実家に戻り、寿三郎からはヘルパー・さくらとの結婚、遺産は全てさくらに渡すと宣言され、寿一をはじめとする観山家一家とヘルパー・さくらの試合のゴングが鳴った。
「俺の家の話」ブリザード寿になった理由は?
プロレスラーになったときのリングネームは、父親と一緒に見ていた、大好きだったブルーザー・ブロディから、ブルーザー寿一としてデビューするはずだった。
が、リングアナウンサーがリング名を読み切れず、ブリザード寿になってしまったという、ちょっとした笑いが含まれている。
「俺の家の話」引退試合で花を持たされるはずが・・・
もともと人気プロレスラーだった、ブリザード寿は、長州との試合の時に結婚、武藤との試合の時にマンションを購入、蝶野との試合の時に子供が生まれるといった、華々しいほどの人気レスラーが、プエルトリコチャンピオンの防衛戦で、膝を痛めてしまったことで、一戦から遠のいていくというのも、現実味があっておもしろい。
しかも、長州・武藤・蝶野といえば、プロレスを知らない、見たことがない人でも知っているし、プロレスラーを目指すきっかけになった選手も多い、その三人を、人生の節目となるところに食い込ませる感じも、面白いですね。
そんな、引退をする宣言をするシーンなどにも、長州さんが登場しているのも、ドラマの見どころの一つ。
引退試合となれば、引退する選手に花を持たせたいところ。
だが、タッグを組んだ後輩が、興奮のあまり3カウントを奪取してしまうシーンも、笑いが止まらない。
親の介護、相続、遺産といった話は、シリアスに描かれることが多い中、ギャグや笑い、シリアスなシーンをコメディタッチで描く辺りは、やっぱり宮藤さんだなと感じますね。
「俺の家の話」まさかの長州力がドラマに出演?
長州力といえば、何を話しているかわからないと、言われることも多々ありますが、今回の劇中では、しっかり聞き取れました。
ドラマの中でも、そんなシーンがありました。
「プロレスラーが勇気を振り絞るのは、リングシューズを履くときじゃなくて、リングシューズを脱ぐときなんだ」
そんなセリフの後に、ブリザード寿の後輩から、何言ってるかわからないと、一言つぶやかれていて、長州さんの特徴を色濃くしているなと感じました。
長州さん本人も、このようなコメントを残しています。
戸惑っています。なぜ自分なのか。
これだけの素晴らしい役者さんがそろっている中になぜ自分なんかがいるのか。
とにかく迷惑をかけないことだけを考えています。
果たして最後までやりきれるのかどうか不安で仕方ありません。
とにかく一生懸命頑張らせていただきます。よろしくお願いします。
武藤さん、蝶野さんといえば
橋本真也さんとの闘魂三銃士というユニットでした。
「俺の家の話」能の演目「羽衣」は認知症がの可能性がある言われた寿三郎の心そのもの
ドラマの終盤で、認知症と発覚した寿三郎が、能の舞台を眺めながら「住み馴れし 空にいつしか ゆく雲の うらやましき けしきかな」シーンは、衣を失って天に帰れなくなったことを嘆く天女の心情は、寿三郎の心に重なるかのように描かれている。
野菜の名前が出てこないことを、心寂しそうに言葉にする寿三郎に、寿一がかけた言葉は、八百屋じゃないんだから当たり前だと言った言葉は、勇気をくれるような一言にもとれた。
「俺の家の話」まとめ
元人気プロレスラーが親の介護などに関わっていくドラマだが、プロレス色が濃すぎず、自然に馴染んでいる。
多くのプロレスラーは、十代でプロレス界の門を叩き、下積み、練習をかさねて、名前が知られるようになるまでに、5年、10年という月日があるし、プロレスが盛んだったころのブルーザ・ブロディや長州力、武藤敬司、蝶野正洋といった、誰でも知っているレスラーの名前を登場させるところは、自然とプロレスを知らない人でも馴染んでいけるような設定になっている。
といっても、現代のプロレス色を盛り込んでいる。
ブリザード寿がリング上で、「心の中でご唱和ください」という言葉は、新日本プロレス・内藤哲也選手がマイクアピールで観客に投げかける言葉だ。
コロナ禍での試合だからこその、この言葉を盛り込むのも、現代感を感じさせますね。
さらには、2話の展開が気になるところ。
ヘルパー・さくら(戸田恵梨香)は、後妻業なのか?という疑いが浮かんだところで、1話が終了したが、予告では、もらえるものはいただきますと言っているシーンも見受けられる。
これからの展開に期待が膨らみますね。
次回は1月29日(金)午後10:00~
コメント