新日本プロレス・内藤哲也は、2021年でデビュー15周年を迎える。
15周年を記念して、週刊プロレスのインタビューの中で、引退時期について話している。
デビューしたての頃は、40歳くらいだと思っていた内藤哲也自身が40歳を目前にし思うことは・・・。
20代の内藤哲也が40歳で引退を考えた理由とは?
だいたい40ぐらいで、満足に動けなくなったら終わりだと思っていたという。
だが、実際に内藤哲也自身が40歳に近づいて感じているのは、もちろん20代の頃と比べれば、動けなくなってきているけど、いまはいまの自分が思い描いているプロレスが出来ていると思うと語っている。
たしかに、自分が20代の時って、40歳という年齢は、はるか遠くにも感じたし、イメージ出来ていなかった。
その頃って、なんかいろいろ落ち着いてしまっているのかな?という程度にしか思っていなかったように思う。
引退という意味合いでの10年後、20年後はわからないと言っていても、内藤哲也の中には、何年かはわからないが、確実にこの数年後を見据えての目標や夢はあると思う。
いまの内藤哲也は、やりたいことがあるからゴールはまだ先
内藤哲也は、まだやりたいこともあるし、まだゴールは見えていないかなと思っている。
その、ゴールをいつ迎えてしまうのかは、内藤哲也自身もわからない。
もしかしたら、来年かもしれない、再来年かもしれない。
もしかしたら、10年後、20年後かもしれないし、それはわからない。
でも、これ以上はない、ここが俺のゴールだなと思ったら、スパッとプロレスを辞めたいと話している。
だからこそ、10年後、20年後も現役プロレスラーでいるとは言えないときっぱりと言っている。
内藤哲也の言葉は、マイクアピールやバックステージコメントを聞いていても、説得力の中に、これからどんな言葉が出てくるのか楽しみ待ってしまう。
それは、今回のインタビューにもあるように、10年後、20年後も現役でいるとは言えないと言葉にするプロレスラーは少ないように感じる。
プロレスラーに限らず、スポーツ選手は、実際はどこかで自分の引退を頭に於いているようにも感じるけど、内藤哲也は、そうではない。
いま、この瞬間をいつも見ている。
そして、これから先の自分の目標を見据えている。
そんな印象をいつも感じるのだ。
そんな、いまわからないことを、言い切ることはしない。
だからこそ、ファンは内藤哲也の言葉を信じて疑わないのかもしれない。
内藤哲也のすごいところは、勝つと言って負けた試合を嘆いたり、言い訳をするのではなく、ただただ事実として、内藤哲也自身が一歩も二歩も離れたところから見ている。
そして、そのままをリング上で、バックステージのコメントで、勝つにしても、負けたにしても事実だけをファンに伝えるのだ。
事実だけを見て、事実だけを伝える。
そのスタイルは、コーチングに近いものがある。
その姿は、頼もしくもあり、こんな人でありたいと思わせられる。
自分のありたい姿が見つかっていないファンの目には、まさに内藤哲也そのものが、自分のありたい姿に投影されるのではないだろうか。
内藤哲也にとって目標や夢は、スゴく大事なこと
インタビューで、内藤哲也は
やっぱり目標とか夢って、スゴく大事だと思うんですよね。
その目標であり夢がなくなったとき、もしくはそれをあきらめたときが、引退するときかかなと。
一つの目標を達成して、また次の目標ができてそれに向かって進んでいくか、次の朝起きて。それをあきらめようと思ったら、引退するかもしれない。
そんな日がいつ来るかは、自分でもわからないですね。
と、インタビューの中で話している。
目標や夢は何か?と訊かれて答えることができる人はどのくらいいるだろう?
スポーツ選手だから目標や夢があるのだろうと思う人もいるかもしれない。
でも、内藤哲也の言葉を借りれば、誰もが、大きいか小さいかは別としても何かしら夢や目標を持っていると思っているんじゃないの?という問いにも聞こえてくる。
内藤哲也の言葉の発し方、投げ方は、コーチングのコーチを感じさせる。
どの言葉でも、コーチングでいう拡大質問やオープンクエスチョンと受け取れる質問の投げ方をするのだ。
2021.5.24後楽園ホール大会のバックステージのコメントでBUSHI、SANADAに投げかけた言葉は、まるでコーチがセッションの間にクライアントに投げかける方法に似ている。
鷹木慎吾がIWGPヘビー級世界王座に挑戦し、ウィル・オスプレイに敗退したとしても、そんなことでめげる鷹木慎吾ではない。
今回、ウィル・オスプレイが首の負傷で欠場となり、IWGPヘビー級世界王座のベルトを返上し、現在空座となっている。
その空座を狙う鷹木慎吾は、2021.5.22から再開された大会のたびに、挑戦させろと声を上げている。
内藤哲也は、その勢いに乗っている鷹木慎吾を頼もしいメンバーでもあると同時に、その姿に正直焦りがあると話している。
内藤哲也自身が感じている、思っていることはこうだと打ち出す。
そして、同じL・I・JメンバーのBUSHI、SANADAは、本当はどう思っているのか?俺は聞きたいと話す。
さらに、俺が電話でもメールでも、バックステージのコメントでも声をかければ、2人は答えてくれると思うよと続ける。
だけど、そうではないと言い放つ。
声をあげるところで、自らが答えを聞かせてくれなければ意味がないというニュアンスもにおわす。
コーチングは、クライアント自身が自分で考え、選び、自発的に行動をすることで、クライアントの目標や夢を叶えていく。
だからこそ、コーチは、指示はしないし、アドバイスはしない、提案はしたとしても、決めるのは本人なのだ。
今回の内藤哲也の言葉は、まさにコーチがクライアントに投げかける、次の行動に繋げるためのフィードバックといってもいい。
そして、内藤哲也はいつでも、自分以外の選手を否定しない。
自分と違う捉え方、受け取り方、考え方をしているプロレスラーとして、その人を、そのまま受け止め、受け入れている。
コーチングでも、その人そのものを見ていく、受け入れ、受け止めていくが、内藤哲也はそのものズバリ、コーチの素質をいつも見せてくれる。
内藤哲也がもし引退をしたら、コーチングのコーチとして活動をしたら面白いなと、想像が膨らんでしまう。
今後も、内藤哲也から発せられる言葉を楽しみにしつつ、私自身のあり方に内藤哲也という人物像も加えていけたら・・・と考えてる(笑)
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