【新日本プロレス旗揚げ記念日】二冠を懸けた飯伏幸太vsエル・デスペラード戦

SANADA

2021.3.4・日本武道館で新日本プロレスのビッグマッチ『旗揚げ記念日』が開催された。

今回の旗揚げ記念日では、タイトルマッチ戦の開催は無いと伝えられていたが、3.1大阪城ホールの一夜明け会見で、飯伏幸太がエル・デスペラードからの二冠挑戦を受けると宣言し、3.4・日本武道館の旗揚げ記念日でのタイトルマッチ戦が組まれた。

それに加え、春男を決める「ニュージャパンカップ」の一回戦と翌日3.5からの前哨戦もあり、初代IWGP世界ヘビー王者は誰がなるのか?ニュージャパンカップ優勝者は誰かと、目が離せない熱き男たちの闘いがまた始まる。

【新日本プロレス旗揚げ記念日】ニュージャパンカップ一回戦のトリプル前哨戦・本間が鈴木みのるに刃を向ける

第1試合・後藤洋央紀&本間朋晃&ゲイブリエル・キッド&マスター・ワト組vsタイチ&鈴木みのる&ザック・セイバーJr.&DOUKI組。

この8人タッグは3.5からスタートする、ニュージャパンカップ一回戦のトリプル前哨戦が組まれている。

3.5初日・後楽園ホールでの、後藤洋央紀vsタイチ、3.6大田区総合体育館での、本間朋晃vs鈴木みのる、3.7・アイメッセ山梨での、ゲイブリエルvsザック。

それぞれがすでにニュージャパンカップでの対戦相手を意識した攻防を展開しているが、最後はいままで3度ニュージャパンカップ優勝者になっている後藤洋央紀がDOUKIを牛殺しからのGTRで粉砕し、勝利した。

【新日本プロレス旗揚げ記念日】2.27・IWGP US王座に敗れたKENTAがニュージャパンカップに参戦!

第2試合は本隊・棚橋弘至&ジュース・ロビンソン&デビッド・フィンレー&トーア・ヘナーレ&田口隆祐組vsBULLET CLUB・EVIL&KENTA&チェーズ・オーエンズ&ジェイ・ホワイト&石森太二組の10人タッグ戦。

ニュージャパンカップ一回戦・3.6大田区総合体育館で対戦するジュース・ロビンソンとKENTA、3.10・福知山で対戦するフィンレーとオーエンズ、ヘナーレとジェイ・ホワイトのトリプル前哨戦。

そこにニュージャパンカップシード選手になっている、棚橋弘至とEVIL、ジュニアの実力者である?石森太二と田口隆祐が加わっている。

久しぶりに登場のデビット・フィンレーとジュース・ロビンソン“フィンジュース”タッグを見れることで、ファンのニュージャパンカップへの期待はさらに高まるのではないだろうか。

試合終盤、田口は分断作戦を指示しながらも、田口監督自身は参戦しないなど、いつも軽快でちょっとコミカルな展開を見せる。

だが、最後はEVILの得意技であるEVILをモロに受け、試合はEVILの勝利となる。

2.27大阪城ホールで石井智弘に勝利した後の、バックステージでのコメントで、今年のニュージャパンカップは、ニュージェイカップだと声高らかに叫んでいたことジェイ・ホワイト。

退場するときも、こっそりとジェイ・ホワイトとEVILはうまくいってないのでは?という水面下の噂をかき消すように、ジェイ・ホワイトがEVILの方を叩くなど、いままでには見せなかった場面もあり、この男まだまだ油断はできないと感じさせる。

試合では大きな活躍は見ることができなかったが、2.27・ジョン・モクスリーとのIWGP US王座決定戦に敗れたKENTAだが、バックステージでは、ニュージャパンカップで這い上がると宣言している。

【新日本プロレス旗揚げ記念日】試合が終わっても燃え滾った石井智弘とSANADAの火花は飛びまくる

第3試合はCHAOS・オカダ・カズチカ&石井智宏&SHO組vs L・I・J・鷹木信悟&SANADA&BUSHI組の6人タッグ。

3.6・大田区総合体育館でのニュージャパンカップ一回戦で対戦するオカダ・カズチカと鷹木慎吾、3.9・岡山で激突する石井智弘とSANADAのダブル前哨戦、

互いに意地をぶつけ合い、前哨戦とは感じさせない、メラメラと燃え滾っている闘争心がむき出しとなった。

最後はSHOがBUSHIをショックアローで撃沈し、CHAOS組の勝利。

が、試合後、鷹木慎吾はオカダ・カズチカの腰に施されたテーピングを指さして挑発し、石井智弘はSANADAに、静かに視殺戦を繰り広げたのち、あくまで冷静を保っていたSANADAも石井智弘の挑発にのり、打撃の応酬合戦が始まった。

鷹木とオカダ、石井とSANADA、この二試合は正直、どちらが勝ってもおかしくないし、出来ることなら時間切れ引き分けという結果でもおかしくない。

だが、バックステージで鷹木慎吾は、初戦がオカダとは新日本もやってくれるな、そー来たかって感じと話している。

オカダ・カズチカも2.27・大阪城ホールでのEVILとの試合から腰を痛めているが、テーピングは施されてはいるものの、痛手を負っている姿を見せない。

【新日本プロレス旗揚げ記念日】いよいよ開幕!ニュージャパンカップ一回戦は小島聡vsジェフ・コブ戦

第4試合は、ニュージャパンカップ一回戦、小島聡vsジェフ・コブ。

2.28大阪城のタッグマッチ・天山&小島vsウィル・オスプレイ&コブでは、小島が渾身のラリアットでコブを撃破したこともあり、大阪城ホールの因縁を引きずるかたちで、激しい肉弾戦になった。

ジェフ・コブは、久しぶりにその場飛びムーンサルトプレスを繰り出す。

小島もジェフ・コブの意表をつくシャイニングウィザードを敢行し、終盤、ラリアットの相打ちに競り勝った小島聡は、とどめのラリアット、が、ジェフ・コブがカウンターのツアー・オブ・ジ・アイランドを決めて激勝してしまう。

若い奴らはすごいし、強いといつもコメントを残している小島聡だが、あと数歩のところで惜しい結果となってしまうこともある。

だが、小島聡がリングに上がれば、若い選手には負けない気迫と技で試合を展開してくれ、元気と勇気というパワーをもらうことができるのだ。

【新日本プロレス旗揚げ記念日】2.28・大阪城ホールで王者飯伏幸太に敗れた内藤哲也のニュージャパンカップ一回戦

セミファイナル・第5試合、ニュージャパンカップ一回戦では、注目の内藤哲也とグレート-O-カーンが初対決だ。

2.28大阪城での、内藤哲也は、インターコンチネンタル王座の、そして、グレート-O-カーンはNEVER無差別級のタイトルマッチで惜敗を喫している両者。

このニュージャパンカップは再浮上を懸けた一回戦となる。

内藤は序盤から相手を挑発しながら、インサイドワークを駆使して攻めていくが、オーカーンも徹底抗戦で内藤哲也を迎え撃つ。

内藤のトルネードDDTにこらえ、そのまま力尽くでマットに叩きつけて、2.16・後楽園ホールでの試合で痛めた右ヒザに大ダメージを与え、そこから負傷箇所をロックオンし続ける。

それでも、内藤哲也は何とか痛めた右ひざを酷使しながら、オーカーンにデスティーノを仕掛けるが、オーカーンはデスティーノをしのぐと、ヒザ十字固めで内藤を捕獲していく。

そのまま内藤哲也を絞り上げ、内藤哲也の動きが止まるとついにレフェリーが試合をストップを決断し、悔しくもオーカーンが二回戦にコマを進めることになった。

今回の試合からも、2.28・大阪城ホールでの飯伏幸太へのインターコンチネンタル王座決定戦でも、やはり内藤哲也の右ひざは完治はしていなかったのではないだろうかと思えて仕方がない。

【新日本プロレス旗揚げ記念日】ジュニアの王者・エル・デスペラードが飯伏幸太の持つIWGPヘビーとインターコンチネンタルの二冠王座に挑む!

メインイベント・第6試合は、飯伏幸太が保持するIWGPヘビー&IWGPインターコンチネンタル王座に、IWGPジュニアヘビー級王者のエル・デスペラードが挑戦する一戦。

高橋ヒロムの欠場から、巡ってきたチャンスを立て続けにつかみにしているエル・デスペラード。

今回のこの一戦の勝者が初代IWGP世界ヘビー級王者に認定されることは、3.1一夜会見で明らかされている。

そして、初代IWGP世界ヘビー王者は、4.4両国国技館でニュージャパンカップ覇者を初防衛戦で迎えることになっている。

2.28・大阪城ホールで挑戦表明をしたエル・デスペラードと飯伏幸太が、2014年の2.11大阪でIWGPジュニアヘビー級王座を懸けて対戦している。

そのときは現王者・飯伏幸太の勝利となり、それから7年のときを経て、エル・デスペラードが再び飯伏幸太に挑戦表明をしたのだ。

エル・デスペラードには、セコンドとしてタイチと、エル・デスペラードの背中を押した金丸義信がついてきた。

試合開始前の三人の姿は、男と男の友情なんてものよりも、もっと深い関係を思わせるように見えた。

試合はというと、エル・デスペラードはヒザ攻めを軸に猛攻するが、飯伏幸太も鋭い打撃で真っ向から応戦。

エル・デスペラードのロコ・モノは、ハイキックで相打ちに持ち込むなど、お互い一歩も引かない攻防が続く。

終盤、エル・デスペラードは飯伏幸太のカミゴェをヌメロ・ドスに切り替え危機一髪と思ったが、飯伏は意地のカミゴェを打ち抜き、デスペラードの野望を粉砕した。

セコンドについていた、タイチと金丸義信の応戦があるかと思いきや、ただじっとエル・デスペラードの試合を見つめる二人の男の視線と姿に胸を打たれたファンは多いだろう。

試合後、飯伏幸太はエル・デスペラードに向かって「ありがとう」と一言伝え、倒れたエル・デスペラードと拳を突き合わせた。

あー、こういう試合がプロレスの醍醐味なのだ。

試合後、マイクを持った飯伏幸太は「もっとすごい世界のベルトにしたいと思います。僕は逃げない、負けない、あきらめない! そして裏切らない!」と高らかに宣言した。

だが、今回の二冠ベルト統一に不満を持っている選手は、まだまだ多く、ニュージャパンカップに優勝して、ベルトに挑戦すると言っている選手もいれば、もう一度二冠にわけると言っている選手もいるなかでの、二冠ベルト統一となり、早くも初代IWGP世界ヘビー級王座が誕生した。

だが、この反対論に対して、エル・デスペラードがバックステージで放った言葉は、二冠統一にグダグダ言っている奴がいるが、インターコンチネンタルを作るときだって反対していたじゃないか、それが、今度統一になるとまた反対するのか。と苦言を呈している。

闘った相手の強さを認める、受け入れる、そのうえでもっと自分を引き上げようと研鑽していく。

これが、エル・デスペラードの男としても、プロレスラーとしても、誰も太刀打ちできない魅力なのではないだろうか。

【新日本プロレス旗揚げ記念日】まとめ

新日本プロレスは1972年に旗揚げをしている。

プロレス団体の中では、一番古い団体なのだ。

だが、1972年の立ち上げ時は、プロレスはどん底だったが、1973年に浮上期になり、勢いづいてV字回復する。

4月からテレビ放送も始まり、プロレスが世の中に浸透していった、その当時、テレビで放送されていたのは日本プロレスだった。

当時のNET(現・テレビ朝日)から、日本プロレスと新日本プロレスの合併案が出たが、合併案に対して日本プロレス内で、賛成派と反対派と分裂が起こり、賛成派だった坂口征二が日本プロレスから新日本プロレスに映ってきたことと、日本プロレスからジャイアント馬場が抜けたことで、テレビ中継も、日本プロレスから新日本プロレスの中継へと変わった。

現在でも、毎週土曜日にワールドプロレスリングが放送されている。

今回のニュージャパンカップでも内藤哲也と高橋ヒロムの対決を観ることができなくなってしまったが、高橋ヒロム曰く、50周年の時くらいには実現するかもしれないと言っている。

今年で新日本プロレスも49年。

まだまだ、途切れることなく新日本プロレスのストロングスタイルとキングオブスポーツとして、プロレスを楽しませ続けてほしいですね。

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