2020年12月23日(水)後楽園ホール・Road to TOKYO DOME。
毎年恒例の1月4日・5日に開催される東京ドーム2日間を前に、男たちの熱い思いが煮えたぎった試合の数々。
興奮に胸を躍らせた人も多かったのではないでしょうか。
まさかの勝利?矢野通がKOPW2020防衛?
毎回、矢野との試合のたびに、矢野の持つ「KOPW2020」のトロフィーを粉々に破壊していたファレ。
なんと、壊しているにも関わらず、実は挑戦したかったことが解ったのはつい最近の話。
KOPWのルールは、両選手が自分の希望するルールを公表し、ファン投票で決められる。
そして、今回のルールは「ボディスラム or ラストコーナーパッドマッチ」、ボディスラムで相手を投げ倒すか、リング状の4本に柱に巻かれているコーナーパッドを先に、全部取りはずした方がトロフィーを手にすることができるというもの。
入場した矢野は、なにやら背中がポッコリと膨らんでいる、体重、身長の差をカバーする秘密兵器を持って登場した。
ハッピを脱がされた矢野の背中には、20㎏の砂が詰められた袋が入っている。
ボディスラムを仕掛けるときに、ネックとなるのは体格と体重。
ファレとのそのネックになる部分をカバーしようと、自ら自分の体重を20㎏増量してきたいってもいい、が、無残にもファレに見つかり、砂袋はレフェリーの手中に・・・。
とはいえ、20㎏の砂袋は誰もが、軽々と持てるはずもなく、渡されたレフェリーは砂袋の下敷きとなり、ファレがボディスラムを決めるも、カウントできず見送る状態となった。
そのチャンスを無駄にしないところは、さすが矢野だと言ってもいい。
中盤、ファレに圧倒されていた矢野だが、コーナーパッドも着々と外し、最後は、巨体ファレをボディスラムで撃沈。
が、試合開始前に、2度修理したKOPW2020のトロフィーはすでに、ファレの手によって破壊されている。
と思いきや、新たな、しかも初回トロフィーよりも頑丈なタイプとなって、めでたく矢野の手中に収まった。
これで、矢野選手は「KOPW2020」を保持したまま、2021年の東京ドームを迎えることとなる。
代理参戦した小島の怒りは収まらずKENTAに挑戦状!
東京ドームでKENTAの保持するIWGP USヘビー挑戦権利証に挑戦する予定だった、ジュース・ロビンソンが、左目眼窩底骨折のため欠場となった、2020年最終試合。
ジュースの代わりにリングに上がったのは、小島聡。
試合結果としては、ジェイ・KENTAに負けてしまった小島・ヘナーレ組だったが、試合後、小島が丁寧な言葉で、KENTAさんリングに上がってきてほしいとマイクをとった。
きつねにつままれたような表情のKENTAがリングに上がる。
小島の心の中には、ジュースの欠場、再三繰り広げられる、BULLETの悪のインサイドワークに、我慢の限界を迎えていたようだ。
そして、次に小島が口にした言葉は、KENTAの持つIWGP USヘビー挑戦権利証への挑戦宣言だった。
ジュースの代わりにと言ってしまっては、もったいない。
小島聡が、いまいちど表舞台に舞い戻ってくる、この瞬間を待ち望んでいたファンは多いはず。
確かに試合には出ていても、ここしばらくはベルト挑戦の機会などから少し離れていた小島選手、この挑戦は、風の時代に入ったからこそ起こったのか、2021年は小島選手の「個」の強さとパワーがいっちゃうぞ!バカヤロー!と雄たけびをあげる一年になりそうな予感さえ感じる、挑戦表明でした。

1.4は飯伏幸太vs内藤哲也、1.5はジェイ・ホワイトvs内藤哲也
どちらも今すぐにでも見たい2戦です。
2020年最終試合のメインイベントは、もちろんこの、飯伏と内藤がぶつかる。
試合自体は、SHOがショックアローでBUSHIを沈め、新日本の2020年の戦いを締めくくる形で終わったが、試合後のマイクアピールは、すでに1.4・1.5への興奮を煽るものとなったといい。
この二人の男の戦いは、体と体、心と心、魂と魂のぶつかりを肌で感じさせてくれる呼応感がたまらない。
飯伏がマイクをとり、内藤に俺たちの試合をしようと言葉をかけた、良い感じの火花が散るなか、そこのジェイも登場し、いつもながらの長いマイクアピールが始まった。
そんなマイクアピールを、飯伏が一言、ジェイは5日なんだから引っ込んでいろ、と蹴散らすが、立ち去る気配を見せないジェイは、内藤が現在保持しているIWGPとIWGPインターコンチネンタル2冠のベルトを、あたかも俺のものだと言わんばかりに、肩にかけ、堂々と立っている。
そのジェイをちょっとは視界に入れながらも、内藤と飯伏は、お互いの闘志を確認しあうかのように、呼応しあうかのように、額をつけあい、見つめあい、楽しみは後に取っておくといったような笑いを浮かべながら、両者バックステージへ去っていく。
一方、ジェイ・ホワイト選手はというと、2冠のベルトをそのまま持ち帰ってしまった。
内藤選手もリング上で言っていましたが、外道選手お願いですから、ジェイ選手のマイクアピールを即興通訳してください。お願いします。
勝者のSHO選手は、勝利に始まり勝利に終わった一年、2020年最後の試合で飯伏さんと組めて、同じコーナーに立てたことが、凄く勉強になった、楽しかった、うれしかった。とコメントを残している。
さらに大好きな、大好きな飯伏さんと一緒にコーナーに立てて、凄えうれしかったと、大好きな選手と一緒に戦い、一年を締めくくれたことを語っていました。
そして、2冠をかけて、1.4・1.5の2日間連続のタイトルマッチを目前にしている内藤選手の、バックステージのコメントはというと。
2日連続でのタイトルマッチ、リスクはあるでしょう。リスクは大きいと思うよ。でも、そんなリスクなんかよりも東京ドームで2日間、試合ができる、しかもメインイベントで試合ができる、そっちのメリットのほうが遥かに大きいんでね。俺にはリスクよりもメリットしか見えないかな? さあ、いよいよ次は1月4日、東京ドーム大会。
と、いつもながらの、期待を膨らませてくれるコメントを残し、去っていきました。
まとめ
わたしたちは、日頃リスクを恐れ、リスクから逃げること、リスクを冒さない方法を模索することの方が多いのではないかと思います。
ですが、内藤選手の言葉を借りれば、リスクをいかに楽しむか?リスクをただのリスクと考えるか?ではなく、その中にその先に確かにあるメリットを見つけ、進んでいくことを楽しむ方法を見つけていく方が、はるかに、人生としては楽しく、刺激があり、新しい自分を発見することができるのではないでしょうか。
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